株式市場の振り返り-不透明な政治状況や円高進行で大幅反落、新興市場も急落

2016年11月2日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 17,134円(▲307円、▲1.8%) 大幅反落
  • TOPIX 1,368.4(▲24.7、▲1.8%) 4日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 892.6(▲31.1、▲3.4%) 大幅続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:173、値下がり銘柄数:1,768、変わらず:45
  • 値上がり業種数:2、値下がり業種数:31

東証1部の出来高は20億5,634万株、売買代金は2兆2,079億円(概算)となりました。いずれも前日より増加となりましたが、全面安に近い株式相場の大幅下落を受けて、利益確定売りが優勢になったためと考えられます。決算発表に対する失望売りも相次いだ結果、日経平均株価は大幅反落となりましたが、何とか17,000円台を維持して終わりました。

また、TOPIXも4日ぶりの下落となっています。休日明けの4日(金)は、米国雇用統計や大統領選挙の動きを睨んだ神経質な展開が予想されますが、先ずはこの17,000円台死守が大きな注目点になるでしょう。

一方、東証マザーズの出来高は3,571万株、売買代金は670億円となり、ほぼ前日並みの水準でした。引き続き厳しい薄商いが続いています。総合指数も▲3%超の急落となり、節目である900ポイントをあっさりと割り込みました。終値で900ポイント割れは8月30日以来、約2か月ぶりとなります。

何か資金流入のきっかけになるような材料が欲しいところですが、目立ったIPO案件も少なくなるため、まだ難しい状況が続く可能性が高いようです。

失望決算のイビデンと住電工が暴落、新興市場では串カツ田中が大幅続伸

個別銘柄では、通期予想の赤字転落見通しを発表したイビデン(4062)、下方修正を発表した住友電気工業(5802)がいずれも暴落となりました。失望決算への容赦ない売りは続いています。また、前日に決算発表を行ったKDDI(9433)も急落し、ソフトバンクグループ(9984)、ホンダ(7267)、オリンパス(7733)などが大幅下落になっています。

一方、数少ない値上がり銘柄では、大幅な上昇修正を発表した日本ハム(2282)が急騰して年初来高値を更新し、ローム(6963)も大幅上昇となりました。また、花王(4452)も値を上げて引けています。

新興市場では、値下がり銘柄が圧倒的に多い中、串カツ田中(3547)が大幅続伸となりました。冬の足音が近づくとともに、安くて美味しい熱々の串カツ人気が再び高まっています。また、アキュセラ(4589)も値を上げました。

一方、上場から10日が経過したユーザベース(3966)が急落して一時は▲11%超安となり、終値でも大幅安です。時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)、CYBERDYNE(7779)などが大幅下落で引けています。

 

青山 諭志