迷惑な転売は「流動性の低下」

一方で、迷惑な転売もあります。それは、何もしなければ高いはずの流動性を「買い占め」などにより低下させる行為です。買い占め行為で流動性を低下させることで、本来欲しい人が買えなくするという問題は、日本だけに限らず海外でも起こっています。

Forbesの記事(※)によると、イギリスにおいて人気ゲーム機のPS5が高値で転売されている内容が掲載されています。

”Jordan claims to have secured 25 PlayStation 5 units in January and resold them for £700. The most expensive recommended retail price for the PS5 is £450.”
(ジョーダンは1月にプレイステーション5を25台確保し、700ポンドで転売したと主張した。PS5の最も高価な推奨小売価格は450ポンドだ)

人気のあるライブやイベントのチケットを買い占めて、高値で売りさばく行為は典型的な迷惑な転売といえるでしょう。2019年に施行された「チケット不正転売禁止法」によると、繰り返し継続する意思を持って販売価格より高くチケット(「特定興業入場券」)を転売することは犯罪行為として罰せられることになりました。