人材募集で「学歴不問」を掲げている企業が話題になることがあります。それでもやはり「学歴はないよりもあった方が良い」という風潮は根強く残っているものです。将来のためにも、自分の子どもには大学を出てほしいと願う親も少なくありません。

言うまでもなく、子どもを大学まで出すにはまとまったお金が必要です。しかし、子どもがまだ小さいうちは「大学はまだ先」と、教育費の貯蓄を後回しにしてしまうこともあるでしょう。

今回は、全国に展開する個別指導の学習塾「明光義塾」が2017年に実施したアンケート結果と、日本政策金融公庫が2020年10月に発表した高校入学から大学卒業までにかかる費用のデータから、教育費について考えます。

親が考える総教育費はどのくらい?

明光義塾のアンケート(注1)は、子どもの属する学校を国公立、私立に分類。さらに、それぞれを小学4〜6年生、中学生、高校生の合計6グループに分けています。

(注1)対象:全国の小学4年生から高校3年生の子を持つ保護者、有効回答数:702人

「お子さんの大学までの総教育費はいくら必要だと考えていますか?」(学校に支払う学費、学習塾に通う費用、参考書、模擬試験など勉強に関する費用)という問いに対し、必要額を1千万円以上の金額で回答したのは、国公立の小学生の保護者で26.5%、私立で25%と、ともに全体の4分の1以上。