「出勤者7割削減」なんて絶対ムリ
さて。ここからは「出勤者7割削減」について考えていきます。
まず「出勤者7割削減なんて辞めた方がよい」と主張しているのが、ノンフィクションライターの窪田順生氏。窪田氏によれば、「テレワークに向いている国/向いていない国」があると言い、日本はきわめて「テレワークに向いていない国」のとのことです。
その最大の要因は日本固有の企業カルチャー「ホウレンソウ」。これは報告・連絡・相談のことですよね。筆者も遠い昔、新入社員の時に習った記憶があります。話が脱線しますが、自分が覚えているのは「ホウレンソウ」と、いまから思うとパワハラ推奨のような「鬼十則」だけです。ちょっと懐かしいですね。
窪田氏の主張に戻ると、この「ホンレンソウ」も外資系企業でやるとほぼ100%NG。「なんでそんなどうでもいいことまで報告するの?」「それくらい自分の頭で考えられないの?」と嫌味を言われてしまうとのこと。
この日本特有の労働カルチャーが、テレワークの普及を阻んでいるのではないか。つまりホウレンソウとテレワークは水と油というほど相性が悪いというのが窪田氏の主張です。
この「ホウレンソウ阻害説」は筆者も一理あると思います。いずれにしろ、日本のテレワークが進まない最大原因はテクニカルな問題ではなく、日本企業のカルチャーにあるのではないかと多くの調査が示唆しています。