テレワークでみえた「格差と限界」 実は恐ろしい世界が待っている

テレワークのその先の世界とは

最後に少し大きな視点で考えてみます。テレワークは「大企業」×「都市部」×「高収入層」で加速しています。このレイヤーで進行しているもうひとつのトレンドが「ジョブ型」の働き方です。

日立製作所、資生堂、富士通、KDDIなどが、職務を明確にして年齢や年次を問わずに適切な人材を配置する「ジョブ型」への移行を加速させています。

要は日本型の働き方は、もう限界で、グローバルなカタチへの変貌を迫られているのが実情である気がします。テレワークへの順応を求められるのも、日本型の働き方への決別の意味でとらえることもできます。

ここで窪田氏の主張する「そんなことは日本企業にはムリ」というのは、その通りだと思います。たしかに「全ての日本企業」ではムリでしょう。しかしながら、できない企業は市場退出するしかない時代も、そう遠くはないのかもしれません。

どうも日本では、そのような話がタブーになっている気がします。たとえば経産省の言う「DX/2025年の崖」問題も、本来“崖"と言うならば、そこから転げ落ちる(市場退出する)企業が多数あってもおかしくありません。それでこそ、社会の新陳代謝が進むのでは、とも思います。

もしかするとテレワークは、そのような新しい世界の入り口なのかもしれませんね。いろいろと煩わしく慣れないテレワークですが、「順応するしかないか」と思う今日この頃でした。

OneMile セミナー

参考資料

榎本 洋

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執筆者
  • 榎本 洋
  • 編集者・ライター(フリー)

東京都出身。元会社員。成蹊大学経済学部卒業後、バブル期に広告企画制作プロダクションのフロムガレージ(現DGグループの前身)に入社。その後、転職を繰り返しながら、主にBtoB企業のプロモーション企画制作に従事。また編集プロダクションで書籍・ムックの編集・ライティングに携わる。近年では、LCA関連の環境ラベル「CFP(カーボーンフットプリント)」の制度試行事業(経産省)下での広報業務にも従事。最近は、フリーの編集者・ライターとして主にIT分野を中心に活動中。主な書籍関連実績:高学歴貧困女子が読み解くピケティ』(責任編集/笠倉出版社)、『ロックの教科書』(共著/笠倉出版社)