老後の生活の支えとなる公的年金。みなさんはご自身がいくらくらいもらえるのか、ご存じでしょうか。
年度ごとに改定されている公的年金の支給額。2021年(令和3年)度は前年度と比較して0.1%程度、減る見通しとなっています。
賃金の低下が影響して、4年ぶりのマイナス改定となりました。
この年度から、賃金の変動率が物価変動率を下回って下落したとき、賃金との連動が徹底されるルールになりました。そこで、ほんのわずかですが、来年度の受給額が下がってしまったのです。
現在年金生活をしている方、そして、もうすぐ年金生活に入る世代の方にとっては、聞き捨てならないお話かと思います。
また、30代、40代の若い世代の方が老後のお金に漠然とした不安を持たれたかもしれませんね。
今回は、年金の支給額についてのお話です。厚生年金と国民年金の、最新の支給額を比べながら、それぞれ老後にどのくらい受給できるのか、を見ていきましょう。
参考:日本年金機構「年金額の改定ルールの見直し(令和 3年4 月~)」
「厚生年金」みんなはいくらもらってる?
さて、民間企業に会社員としてお勤めされていた方は、どのくらい厚生年金を受け取っているのでしょうか。
厚生労働省年金局による「令和元年(2019年)度厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和2年12月)」よると、厚生年金の月額階級別受給権者数は以下のとおりです。
厚生年金:男性
- ~5万円未満…15万977人
- 5万円~10万円未満…97万6724人
- 10万円~15万円未満…261万3866人
- 15万円~20万円未満…436万9884人
- 20万円~25万円未満…224万9128人
- 25万円~30万円未満…28万8776人
- 30万円以上…1万7626人
厚生年金:女性
- ~5万円未満…31万5100人
- 5万円~10万円未満…234万1321人
- 10万円~15万円未満…218万2510人
- 15万円~20万円未満…41万2963人
- 20万円~25万円未満…6万3539人
- 25万円~30万円未満…4166人
- 30万円以上…379人
なお、厚生年金の平均年金月額は全体で14万4268円、うち男性が16万4770円、女性が10万3159円です。男女で6万円弱の差がありますね。
次では「国民年金」の受給額について、同じように見ていきましょう。