30代~40代を中心に人気が出ている「つみたてニーサ(NISA)」。

「利用はしていないが、名前は聞いたことがある」という人も多いのではないでしょうか。

最近ではオンラインで口座開設が完了する証券会社や、ポイントでつみたてが可能な証券会社も登場しています。

ポイントが活用できるあたりなど、若い人にとっても「投資」が身近になってきた好例といえるでしょう。

つみたてニーサをはじめとするニーサ制度は、金融庁が監督する税制優遇制度です。

そのため、「ルール」や「制約」がありますので、上手に活用するためには、ニーサというものをよく知っておく必要があります。

私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。

そこで今回は、つみたてニーサの活用術についてお金のプロが解説します。

つみたてニーサってどんな制度なの?

最初につみたてニーサの内容について簡単にみていきたいと思います。

つみたてニーサ(NISA)とは、2018年1月からスタートした少額からの長期・積立・分散投資をするための非課税制度です。

ニーサの主な特徴

  • 非課税投資枠は毎年40万円までの新規の投資額
  • 非課税期間は投資をした年から最長20年間
  • 長期の積立、分散投資に適した投資信託で、一定の要件を満たす公募株式投資信託、ETFが対象

具体的に説明しましょう。

非課税投資枠は年間40万円までとなっており、非課税で保有できる期間は投資した年から20年間です。

本来は2037年まで毎年40万円積立投資が可能ですが、税制改正があり、2042年まで毎年の投資が可能になりました。

非課税期間内で得た運用益は、課税されることなくそのまま受け取ることができます。

通常、投資信託で運用した場合、運用益に対して20.315%の税金がかかります。増えた額の5分の1が税金と聞くと、この税率の高さがわかりますね。

非課税期間内(最長20年間)に発生した利益が非課税になるのは大きなメリットだと言えます。

また、投資できる商品は、安定的な資産形成を目指すため、長期の積立・分散投資に適した商品となるよう、一定の条件を満たした商品に厳選されています。

例えば投資信託なら販売手数料が0円(ノーロード)で信託報酬も低く設定されている商品や、頻繁に分配金が支払われないなどの条件が設定されています。

あらかじめコストが安い商品に限定されているため、投資初心者でも安心して商品選びができるようになっているのも、大事なポイントのひとつです。