経産省の考えるDXの誤解

現在のDXの実情をDXレポート2では、「DXへの誤解があった」とも分析しています。このあたりは経産省も立派で「単に民間が怠けていただけだ」とはしていません。ではDXへの誤解とはなんでしょうか。レポートから抜粋します。

『先般のDXレポートでは 「DX=レガシーシステム刷新」など、本質ではない解釈を生んでしまった』。つまり、DXがデジタルの話にすり替わってしまい、本質である企業の変革につながらなかったとしています。

レポート2ではあらためて「レガシー企業文化からの脱却」が強調されています。これは、たしかに正しいと思います。しかし個人的には2018年のDXレポートでも「企業変革が本質」とは書かれていたと思うのですが。

正直、日本の経営層の読解力が、それほど低いとは思えないのです(もし、それほど低いなら、その責任は経産省ではなく文科省ということかもしれません)。では、なぜ、こうなってしまったのか。

ザックリ言えば、やはり「ムリなものはムリ!!」ということなのではないのでしょうか。最近、実はそんな気がしています。

DXレポート2では、調査企業の約5%にあたる先行企業のDX進捗・目標値は決して低くなく、二極化という側面も指摘しています。これも「もう先に行ける企業から、どうぞお先に」と思えてしまうのです。