通帳や家計簿を見て、「わが家の世帯年収が1000万円だったらなぁ」と考えた経験はありませんか?
目標や憧れの年収額としてもよく挙げられる、「年収1000万円」というライン。「これだけの収入があれば、さぞかし多くの貯蓄があるのだろう」と思う方もいることでしょう。
ところが、年収1000万円台世帯の貯蓄事情をのぞいてみると、意外と厳しい状況に陥っているケースもあるようです。では、その状況を詳しくみていきましょう。
「年収1000万円台世帯」のお金事情
高収入のイメージがある年収1000万円台世帯ですが、そのお金事情はいかに。
総務省発表の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果(二人以上の世帯)」をもとに、「貯蓄額」と「負債額」、その差額の「純貯蓄額」の3つの視点からみていきましょう。
この調査報告によると、年収1000万円台の勤労世帯の平均貯蓄額とその内訳は以下の通りです。
「年収1000万円~1250万円」世帯の貯蓄額
(世帯主の平均年齢50.2歳)
平均貯蓄額:2036万円
- 通貨性預貯金:617万円
- 定期性預貯金:591万円
- 生命保険:459万円
- 有価証券:246万円
- 金融機関外:123万円
「年収1250万円~1500万円」世帯の貯蓄額
(世帯主の平均年齢50.9歳)
平均貯蓄額:2460万円
- 通貨性預貯金:725万円
- 定期性預貯金:671万円
- 生命保険:480万円
- 有価証券:332万円
- 金融機関外:193万円
「年収1500万円以上」世帯の貯蓄額
(世帯主の平均年齢51.8歳)
平均貯蓄額:3673万円
- 通貨性預貯金:1066万円
- 定期性預貯金:1047万円
- 生命保険:727万円
- 有価証券:613万円
- 金融機関外:220万円
年収1000万円台世帯は、預貯金を中心に平均2000~3000万円ほどの貯蓄をしていることが分かりました。
また、「世帯主の配偶者のうち女性の有業率が7割程度」とも示されています。単独では難しい場合、共働きで「年収1000万円世帯」を目標にするのもいいでしょう。