国内では大手企業の決算発表が相次いで行われています。コロナ禍にもかかわらず、業績予想を上方修正する企業が増えると見込まれています。好業績の企業を中心に個別銘柄を物色する戦略がいいでしょう。

約2カ月ぶりに25日線を割り込むが、押し目買いの好機か

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。27日までは5日移動平均線にローソク足がかかるような小幅な値動きでしたが、28日には大きく窓をあけて下落して寄り付きました。ザラ場では乱高下しましたが、長い上ヒゲと下ヒゲを付けて、十字線のような形になりました。

29日はいったんは窓をあけて上昇して寄り付きましたが、その後は下落して長い陰線となりました。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。少し気になるのは、ローソク足の実体が25日線を割り込んでしまったことです。25日線を割るのは12月下旬以来、ほぼ2カ月ぶりです。ここから25日線で上値を抑えられるようであれば、少し警戒が必要です。

ただ、中長期的に見ると、昨年10月末から強い上昇トレンドとなっています。依然として上げ圧力は強いことから、つるべ落としのように急落することもないと考えられます。むしろ、上昇一服の後の再度の反発を狙いにいきたいところです。

今週、25日線を回復できれば、積極的に付いていっていいでしょう。不安であれば、1月14日の高値(28,979円)や、心理的節目となる3万円の大台を突破するのを確認して入るという方法もあります。

逆に下値メドは心理的節目となる27,000円、75日線の26,300円付近となります。26,500円~27,000円あたりは過去にもみ合ったところで、売買も積み上がっています。抜けるのにはパワーがかかるでしょう。このあたりまで下がってもまだ再上昇の可能性は高いでしょう。

下原 一晃