自宅の売却や賃貸
有料老人ホームや特別養護老人ホームなどに入居するのであれば、空き家となる自宅を売却して入居一時金に充てたり、賃貸に出した収入で月額費用をまかなったりすることを検討するのも良いでしょう。
リバースモーゲージなどの活用
住み慣れた自宅で在宅介護を受けていきたいと考えるのであれば、リバースモーゲージの活用も視野に入れると良いかもしれません。
リバースモーゲージとは、自宅を担保に金融機関から融資を受ける金融商品。自宅に住み続けながらまとまったお金を借りたり、年金に上乗せする形で毎月借入をすることができます。
毎月の返済は利息のみで、元本の返済は契約者が亡くなった後の精算となるため心理的負担が少ないのがポイントです。介護リフォーム費用や毎月の自己負担額分を借り入れれば、介護関係の費用をほぼカバーすることができます。
扱う金融機関も増えてきたため、在宅介護を希望されるのであれば検討をおすすめします。
まとめ
「老後2000万円」だけでもインパクトがあったのに、介護状態になると更に+αが必要となるのは頭が痛い問題です。
しかし雇用の延長や年金の上乗せシステムなど、自助努力をサポートする施策も増えていますし、自宅を資産として上手く活用すれば介護費用をカバーすることも可能になってきます。
「2000万円+αなんてムリムリ」と途方に暮れず、まずできることから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和元年簡易生命表」
- 厚生労働省「現在の健康づくりの取組と今後の施策について」
- 生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査(平成30年度)」
- LIFULL介護「全国の有料老人ホームの費用相場」
- 厚生労働省「高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~」
アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー(AFP)/JSA認定ソムリエ/元歌舞伎役者 杉浦 直樹