金融庁のレポートで、公的年金だけでは老後資金が2000万円不足する件が話題となりました。ただし、これは健康に天寿をまっとうできた場合のお話です。

実際にはほとんどの方が何かしらの介護状態になったあと寿命を迎えることになるため、更に+αの介護費用が必要となってきます。

では介護の自己負担金、介護リフォーム、有料老人ホームの入居費用などといった「介護にかかるお金」と老後生活費を合わせた金額はいくら必要なのでしょうか。またその金額を準備するにはどうしたら良いのでしょうか。

今回は平均的な介護期間から介護関係で必要となる金額をまとめ、その金額をどう準備するかという方法をご紹介いたします。

平均寿命-健康寿命≒平均介護期間

まずは介護状態になっている平均的な期間を計算してみましょう。

これは平均寿命から、介護状態にない自立した生活を送ることができる期間(=健康寿命)を引くことで算出できます。

(健康寿命の最新データが2016年のため、平均寿命も2016年のものを使用しています)

※厚生労働省健康局健康課「現在の健康づくりの取組と今後の施策について」のデータをもとに、筆者が作成

男性と女性で差がありますが、平均しておおよそ「10年程度は介護状態になる」ことが分かります。