医療現場が疲弊している

医療現場が疲弊しているため、このままでは必要な患者が入院できない「医療崩壊」が起きると心配している人も多いようです。そうなったら、救える命が救えなくなるのみならず、入院できなかった患者から新しい感染が拡大してしまうかもしれません。そうした事態はぜひとも避けたいところです。

日本は、欧米諸国と比較して患者数が遥かに少ない一方で、病床の数は多いのに、なぜ医療崩壊の危機なのか。筆者は詳しくありませんが、どうやら「コロナ患者を受け入れるのを嫌がる医師が多い」ということも影響しているようです。

上記のような辛い仕事である一方で、「報酬が十分ではないので、経営的には新型コロナの患者を受け入れない方が得だ」という状況ならば、受け入れを嫌がる医師が多いことも頷けます。

「医者になった以上、リスクやコストを考えずに患者のために治療を引き受けろ」などといった批判もあり得るでしょうが、そうした精神論は、本稿では取り扱わないこととします。「冷たい頭脳」をフル回転させましょう。

新型コロナの患者を受け入れた医療機関に高額の報酬を

筆者の考える解決策は、専門的な医療体制の整った医療機関に対しては超高額の報酬を支払うとともに、それ以外の医療機関で軽症者等を受け入れてくれる医療機関にも高額の報酬を支払う、というものです。

重症病床に対して、1病床ごとに最大1950万円、中等症では900万円の補助金を支払う、といった報道も目にしましたが 、それより遥かに多額の補助金を支払うのです。

そうすれば、たとえば「新型コロナ以外の患者はお断りして、新型コロナの患者の受け入れを増やそう」という動きが出てくるかもしれません。