見落としてはいけない、つみたてNISAの20年の非課税期間
「NISA」と「つみたてNISA」では、非課税投資枠年間120万円と40万円で3倍の違いがあり、「だったらNISAでいいじゃない」という話になりがちです。実際筆者もそう思いましたし、中野会長にそう言いました。でも「ここで着目すべきは非課税期間」と中野会長から指摘されました。
NISAは最長で5年ですが、つみたてNISAは20年です。この間、経済危機などがあって株価が大きく動くこともあるかもしれません。でも、ゆっくりと積立を続けていくことで、将来的な資産形成ができるのではないでしょうか。また年40万円とはいえ、20年間積み立てていけば非課税枠全体は合計800万円になり、NISAの600万円を上回ります。どうしても月々の金額に目がいってしまいがちですが、長期的な運用、将来のための資産形成を考えるならば、非課税期間こそ注目すべき点なのでしょう。
非課税の投資枠が減って損?
非課税投資枠が減ってしまうことへの心理的抵抗をどう解消していくのか。筆者が「あ!そうか!」と思ったことがありました。それは「他の口座で運用すればいい」ということです。
筆者はずっとNISAで運用をしていて非課税のメリットばかり考えてしまい、それ以外はありえない!と考えるようになっていたのです。そんな筆者に中野会長は一言。「課税口座、持ってるでしょ?」と。ただ筆者としては「課税口座は運用益に対して税金を取られてしまう」とすごく抵抗がありました。この気持ちを中野会長に正直に伝えたところ、気持ちの整理をするポイントを2つ教えてくれました。
- NISAができる前は課税口座で運用していた
- つみたてNISA以外を使わないのは、運用のチャンスを逃すこと
NISAができる前は課税口座で運用していた
NISAがスタートしたのが2014年ですから、その前までは課税口座で運用をしていました。筆者は2008年から積立投資をしているので、約6年間は課税口座を使っていたことになります。それを思い出せば、元に戻るだけなのです。「慣れって怖いな」と思ってしまいます。