定年目前50代。退職金アテにして大丈夫なのか

JuliaZavalishina/shutterstock.com

定年を目前にしている50代は、老後資金作りのラストスパートの時期ともいえます。「今のうちにしっかりと貯めておかなければ」と思う一方、「退職金があるから大丈夫だ」と安心している人もいるのではないでしょうか。

でも、それは退職金が「必ずもらえて」「公的年金で足りない老後資金をカバーできる金額である」ことを前提にした考えになりますよね。

本当に、退職金をアテにしていても大丈夫なのでしょうか。そこで今回は、定年を控えた50代の方にこそ知っておいてほしい、退職金の現状をお伝えします。

続きを読む

あなたの会社、退職金をアテにしても大丈夫?

退職給付金の受け取り方は、「退職一時金制度」と「退職年金制度」の2通りがあります。まずは、こうした退職金の制度がある企業の割合をみていきましょう。

厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」(2018年)では、80.5%の企業がこの制度を採用していると示されています。

「平成30年就労条件総合調査」

調査対象:日本標準産業分類(2013年10月改定)に基づく16大産業(製造業や情報通信業、金融業など)に該当する産業で、常用労働者30人以上を雇用する民営企業(医療法人、社会福祉法人、各種協同組合などの会社組織以外の法人を含む)。

さらに、産業、企業規模別に層化して無作為に抽出した企業が調査対象。調査客体数:6405、有効回答数:4127、有効回答率:64.4%)

そして、退職給付制度がある企業の割合は、「企業規模」と「産業」によっても差がみられます。

〈企業規模別、退職給付制度がある企業〉

  • 1,000人以上:92.3%
  • 300~999人:91.8%
  • 100~299人:84.9%
  • 30~99人:77.6%

退職給付制度がある割合は、企業規模が1000人以上の企業が9割以上であるのに比べ、299人以下の企業は8割前後にとどまっています。続いて、産業別のデータもみていきましょう。

〈退職給付制度がある割合が高い産業〉

  • 複合サービス事業(信用・保険・共済事業を行う協同組合や郵便局など):96.1%
  • 鉱業、採石業、砂利採取業:92.3%
  • 電気・ガス・熱供給・水道業:92.2%

〈退職給付制度がある割合が低い産業〉

  • 宿泊業、飲食サービス業:59.7%
  • 生活関連サービス業、娯楽業:65.3%
  • サービス業(他に分類されないもの):68.6%

このように、退職給付制度がある割合が9割を超えている産業もあれば、6割前後のところも存在します。いずれにしても過半数ではありますが、企業規模や産業によっては退職金をもらえない可能性があります。定年を控えた50代のうちに、ご自身が勤務する会社の退職金制度を確認しておきましょう。

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
執筆者
LIMO編集部
  • LIMO編集部
  • 株式会社ナビゲータープラットフォーム

LIMO編集部は、日本生命やフィデリティ投信で証券アナリストやポートフォリオマネージャーであった泉田良輔を中心に、国内外大手金融機関勤務経験のある編集者やライター、ビジネスネットメディアやファッション誌、業界紙での編集・執筆、書籍校閲・校正経験のあるメンバーで運営をしています。沿革としては、LIMOの前身である投信1(トウシンワン)は個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディアでの運営経験者等を中心に立ち上げました。Longineのサービスは2020年3月に終了となりましたが、Longine編集部のメンバーは引き続きLIMO編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。LIMO編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報をわかりやすくお届けします。