夫婦で住宅ローンを組む際の注意点
このように夫婦で住宅ローンを組むことは多くのメリットがありますが、一方で注意点もあります。その代表例が、不動産名義に「単独名義」だと贈与税がかかる恐れがある、という点です。
負担割合に応じた持ち分比率にする
問題となるのは、例えば旦那様が2,000万円、奥様が1,000万円の住宅ローンを組んで住宅を購入したのに、不動産登記は旦那様の単独名義にしてしまったようなケースです。
この場合は1,000万円が奥様から旦那様への「贈与」とみなされ、贈与税の対象となってしまいます。あくまでも負担した金額に矛盾しない2:1の持ち分比率で登記することが重要です。
さいごに
「令和2年(2020年)版厚生労働白書」によると、共働き世帯は全体の66.2%となっていますが、実際には奥様がパートなどに出ている「隠れ専業主婦」というケースもあるため、ご夫婦共に収入があるいわゆるダブルインカム世帯は更に多いと考えられます。
もちろんその全ての世帯でペアローンや連帯債務が可能というわけではありませんが、もしご夫婦でローンを組むことができれば今回ご紹介した多くのメリットを受けることができます。
奥様も働いていらっしゃるご家庭では、一度検討されてみてはいかがでしょうか。
参照資料
- 国税庁「No.1800 パート収入はいくらまで所得税がかからないか」
- 厚生労働省「令和2年版 厚生労働白書」
アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー(AFP)/JSA認定ソムリエ/元歌舞伎役者 杉浦 直樹