「住宅ローン控除」以外にも期待できるメリット

借入額を増やせる

夫婦で住宅ローンを組むと、住宅ローン控除額が増えることの他に「借入額を増やすことができる」というメリットもあります。

ペアローンであれば旦那様の借入額に奥様の借入額が加算されますし、連帯債務の場合も夫婦の収入を「合算」して借入限度額を算出するため、1人で住宅ローンを組む場合よりも借入額が増えるというわけです。

※ただし収入合算の割合は主たる債務者100%+連帯債務者100%となるとは限りません。100%+50%程度となる場合もあります。

「パート103万円問題」の解消につながるケースも

奥様がパートやアルバイトをする場合、「年間103万円を越えないようにしなきゃ」という話をよく聞きます。
これは給与所得から差し引いてもらえる控除額が、

  • 基礎控除…48万円
  • 給与所得控除…55万円(収入金額が162万5,000円以下の場合)

48万+55万=合計103万円となっているため、年収がこの金額を越えてしまうと所得税を支払わなければいけなくなるというのがその理由です。

この所得税課税のボーダーラインがあるため、自分のやりたい仕事やこれまでのキャリアを活かす仕事を諦めている方もいらっしゃいます。

ところが夫婦で住宅ローンを組み、住宅ローン控除を2本立てにすれば、この「103万円問題」を解消できる可能性があるのです。

例えば年収300万円の方の所得税額はおおよそ6万円程度になりますが、この方に住宅ローンの残高が1,000万円あれば10万円までは住宅ローン控除で税額控除が受けられますから、所得税はかからないことになります。

夫婦それぞれの働き方の幅が拡がるというメリットもあるわけです。