厚生年金と国民年金だけで老後は本当に安心か

Aleksei Morozov/iStock

2021年を迎えて早々、2度目の緊急事態宣言が発令されました。ボディブローが効いてくるように、経済状況もますます厳しさが増しています。

感染への不安のみならず、事業を営む方は資金繰りや倒産の不安、会社員の方は雇用や年収減少の不安など、心が休まらない中で過ごしている人も多いのではないでしょうか。

私は国内の大手生命保険会社の勤務経験を経て、フィナンシャルプランナーとして1000世帯以上のお客様のフィナンシャル・プランニングに携わってきました。

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一昨年あたりから、老後資金の問題が目立って取り沙汰されています。今回は、厚生年金と国民年金だけで安心して老後を送れるのかについて、考えてみたいと思います。

なぜ年金や老後が話題になるのか

人生における3大支出は何かご存知でしょうか。それは、教育資金、住宅資金、老後資金です。

どれも準備するのに、おそらく1000万円単位のお金が必要になります。これだけのお金を用意するのは、本当に大変なことです。

例えば、教育費用が足りなかった場合を考えてみましょう。子どもを進学させてあげたいと思えば、教育ローンを組むことができます。奨学金も借りることができます。

住宅を購入する時はどうでしょうか。住宅を買う人のほとんどは現役世代ですから、住宅費用の全額を現金で一度に払わなくても、年収や信用情報に基づいて住宅ローンを組むことができます。

それでは、老後資金はどうでしょうか。老後資金は、まさに字のごとく、老後に使う、老後のためのお金です。老後資金が無くて困るのは、実際に老後になった時です。その時、教育資金や住宅資金のように、比較的容易にお金を借りることはできるのでしょうか。

無職で収入が年金だけの人は、現役世代の人と同条件でお金を借りることが難しくなります。仮にローンが利用できたとしても、少額であることが多いようです。年齢的に返済できる目処がつきにくいため、お金を簡単に借りられないのです。

借金はしないに越したことはありません。しかし、実際にお金に困った時、自分が現役であれば何とかなったことも、老後では思うようにいかないかもしれません。

老後資金は誰かを簡単に頼ることはできませんから、リタイアするまでに、どれだけ自分で準備できるかがポイントなのです。

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執筆者
尾崎 絵実

短期大学卒業後、富国生命に入社。その後、大手保険代理店を経て、ファイナンシャルアドバイザー業務に従事。これまでに約1000以上の世帯からお金のご相談を受け、ファイナンシャル・プラニングを実施。常に最新の情報を把握するように努め、保険だけではなく、様々な金融商品を活用した総合的な資産運用を目指す。2020年 MDRT 日本会会員。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。