今回のコロナ禍は、私たちに様々な社会問題を突きつけ、将来に漠然とした不安をもたらしています。
老後における様々な問題、高齢者の貧困なども、そのひとつです。
実はコロナ禍以前から、高齢者の貧困は深刻化していました。
老後における貧困の問題は、どの世代にとっても重要な課題です。私たちのような現役世代にとっても、決して他人ごとではありません。
私は、新卒より証券会社にて、約21年間、個人のお客様を中心に資産運用のコンサルティングを行ってきました。日本FP協会のCFP資格認定会員であり、子育て中の40代ワーママでもあります。
今回は、定年後70代の預金の現状と老後貯金格差について説明させていただきます。
70代の金融資産保有額
金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」によると、70歳以上の金融資産保有額(金融資産保有世帯)の平均は1978万円、中央値は1100万円となっています。
中央値はデータを大きい順に並べて、ちょうど真ん中にくる値です。平均値は極端に多い値に引きずられてしまうので、中央値の方がより実態を表していると言えます。
また、同じく70歳以上で「金融資産を保有していない世帯を含む金融資産保有額」となると、平均は1314万円で、中央値は460万円となっています。
金融資産保有世帯と比べると、中央値で640万の開きがあります。金融資産を保有しているか、保有していないかが、老後格差の要因となっているようです。
老後資産格差アリから、ゆとりある老後を目指すには
では、この老後貯金格差を埋め、70代になっても「ゆとりある老後」にするにはどうしたらいいでしょうか。
重要なのは「金融資産=運用資産」を保有することです。
平均寿命が伸び、老後が長くなったので、早い段階からコツコツと用意をすること、また老後になっても運用は止めず、可能な限り、一度に崩さないというスタンスが大切になります。
運用については、特に運用初心者の方ですが、短期的に大きなお金を投資して大きなリターンを得る、いわゆるハイリスクハイリターンはおすすめしません。
運用で大事なのは、毎月決まった日に、少しずつ、長期的に積み立てていくことです。そうすれば、リスクを分散しながらリターンを安定させることが可能です。
このようにして老後も運用を続け、生活費が必要な際は、必要な分だけ取り崩していくことがポイントとなります。
すでに運用商品を持っている方は、満期が無ければ、そのまま持ち続けて運用を続けていきましょう。
ただし、保有している商品の運用の中身を忘れてしまった方、運用成果が出ていない商品をお持ちの方は、信頼できるファイナンシャルアドバイザーに確認することも必要です。
「つみたてニーサ」で、投資信託の運用を始めていただくこともおすすめです。
金融庁が公表している「NISA口座の利用状況調査」によると、つみたてニーサの世代別の加入比率は、全体を100%とした場合、60代で9%、70代で3.8%です。
年齢が進むと長期投資が難しいと考えるようになり、非課税期間が5年(ロールオーバーは除く)である通常のニーサを選ばれる方が多いようです。
自分で決めるのは不安だという方は、お金のアドバイザー(ファイナンシャルアドバイザー)を活用するのもおすすめです。
まとめにかえて
ファイナンシャルアドバイザーを選ぶポイントは、商品ありきでおすすめしてこない人を選ぶことです。
どのようにお金を増やしたいか、目標とする金額はいくらかによって、選ぶ金融商品は異なります。希望や目的をじっくりと聞いてくれる人で、相性のよいアドバイザーを選んでみてください。
自分の老後について問題意識を持った今こそ、スタートすべき時です。明るく健康的で充実した老後に向けて、対策をしていきましょう。
