令和3年には高齢者雇用安定法が改正され、高齢者の就業機会の確保を図るため70歳までの就業機会の確保が努力義務となります。いくつまで働くか、そして何歳からを老後と捉えるかは人による差が顕著になってきています。

法改正を機に、70歳まで働くことが当たり前になるとすれば本格的な老後は70代からとなる方が多くなるのではないでしょうか。同時に平均寿命が延び、老後生活は長くなっていますから、老後資金は上手に使って行かなければなりません。

今回は70代からの老後を生き抜くためのポイントをご紹介します。

老後を生き抜くためのコツ・その1

生活スタイルを見直す

生命保険文化センター「令和元年度/生活保障に関する調査」によると、夫婦二人で老後生活を送る上で必要と考える最低日常生活費は平均月額22.1万円でした。

ただしこちらをゆとりある老後生活を送るための費用として、最低日常生活費以外に必要と考える金額は平均で14万となっています。

この上乗せ分の使途は「旅行やレジャー」が最も高く、それに次いで「趣味や教養」「日常生活費の充実」続きます。

老後だからこそ楽しみたいことも出てきてしまうとは言え、「旅行やレジャー」「趣味や教養」の部分はメリハリをつけて楽しみたいものです。

特に趣味を楽しむために準備するお金も少なくないはずです。続けられないものはきっぱりやめて、リサイクルとして出品するなどお金に変えておくことをおすすめします。

老後資金を減らさないためのコツ・その2

年金の受給開始年齢を繰り下げる

定年退職した後も働くことが出来れば現役時代よりも収入が減ってしまう可能性もありますが、年金に頼らずに生活することも可能です。

老後も働くことを前提に考えている方は、年金の受給開始年齢を繰り下げる方法を取ることで年金受給額を増額することも出来ますので積極的に活用したいものです。

厚生労働省の「第15回社会保障審議会年金部会資料」を参考にすると、現状年金の受給開始年齢は原則として、個人が60歳~70歳の間で事由に選ぶことが出来るようになっています。

65歳より早く受給を開始した場合は繰り上げとなり、年金の月額は減額され最大で30%減となります。

一方、65歳以降で受け取りを開始した場合は繰り下げとなり、年金の月額は増額され最大で42%の増額となります。

増額率は繰り下げ受給の場合、1月当たり0.7%増額となり、具体的には下記のようになっています。

請求時の年齢

  • 66歳時・・・8.4%
  • 67歳時・・・16.8%
  • 68歳時・・・25.2%
  • 69歳時・・・33.6%
  • 70歳時・・・42%

このように受給開始年齢が上がるほど、受給額も増額されます。

今後は75歳まで受給開始年齢が選べるようになってくると予定されていますから、このまま同じ増額率であれば受け取る年金もより多くなりますので、覚えておいて損は無いはずです。

老後資金を減らさないためのコツその3

資産運用を続ける

老後を本格的に迎えたときによくある共通認識が、それまで貯めていたもの運用していたものすべてを現金化してしまうということです。

もしくは資産運用をしていないという方もいらっしゃるかと思います。

冒頭でお伝えしたように平均寿命は延び、老後の時間は長くなっています。途中でお金が足りなくなることは避けておきたいですよね。

そこで重要なのが資産運用を始めること、続けるということです。

短期的に大きなお金を投資して大きなリターンを得るようなハイリスクなものはおすすめしません。

中長期的に、毎月決まった時に少しずつ積立投資していくことで、リスクを分散しながらリターンを安定させることが出来ますから、老後も運用を続け、必要な分だけを取り崩していくことがポイントとなります。

運用初心者の方には投資信託や国の制度を使ったつみたてニーサで投資信託の運用を始めていただくことがおすすめです。

すでに運用商品を持っている方も、満期がないのであればそのまま持ち続けて運用は続けておくと良いでしょう。

ちなみに金融庁が公表している「NISA口座の利用状況調査」によると、つみたてニーサの世代別の加入比率は、全体を100%とすると、60歳代で9%、70歳代で3.8%です。ニーサとくらべると、年齢が進むと必ずしも長期投資志向とは言えなくなるので、ニーサを選ばれる方が多いように思います。

自分で決めるのは不安だという方は、お金のアドバイザーを活用するのもおすすめです。
アドバイザーを選ぶポイントは商品先行でおすすめされないことです。

どのようにお金を増やしたいか、将来の目標金額によって選ぶ金融商品は異なりますので、希望や目的をじっくりと聞いてくれるようなところを選び、数社比較して自分に合うところを選んでみてください。

まとめにかえて

誰もがいつかは老後を迎えます。健康で居続けることも安心した老後には欠かせない要素です。健康に留意しながら、老後を乗り切るため今出来ることから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料