将来に向けて資産形成を考えている方は多いと思いますが、他の世帯がどれくらい貯蓄しているのか気になりますよね。今回は、総務省統計局の家計調査をもとに、二人以上世帯の貯蓄額のリアルな分布や年収との関係について解説します。自分の家庭の貯蓄状況を客観的に見つめ直し、これからの資産形成に役立てていきましょう。
1. ふたり以上世帯のフトコロ事情をのぞいてみた
総務省統計局が公開した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)貯蓄の状況」をみていきましょう。
- 100万円未満:10.2%
- 100~1000万円:36.1%
- 1000~2000万円:20.8%
- 2000~3000万円:11.8%
- 3000~4000万円:7.2%
- 4000万円以上:13.9%
二人以上世帯の貯蓄額は広範に分布しており、特に1000万円未満の世帯が全体の46.3%を占めています。一方で、4000万円以上を保有する世帯も13.9%存在し、貯蓄額の二極化が顕著です。このことから、多くの世帯が老後資金などに十分な貯蓄をできていない可能性がある一方、一部の世帯は豊かな資産を築いていることがうかがえます。
また、貯蓄額の平均値と中央値は以下のとおりでした。
- 平均値:1984万円
- 貯蓄保有世帯の中央値:1189万円
- 貯蓄現在高が「0」の世帯を含めた中央値:1099万円
あくまで目安とはなりますが、参考にする場合はより実態に近い中央値をチェックするといいかもしれません。