新型コロナ感染の第3波が勢いを増す中、14日には緊急事態宣言の対象が11都府県に拡大され、年が明けても外食業界には出口の見えない状況が続いています。世界最大規模を誇るカレーチェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋(7630)も例外ではありません。

2019年に行った値上げが客足に影響しているのではないかとも言われています。壱番屋はこの苦境をどう切り抜けようとしているのでしょうか。

客数回復が遅い原因には“巣ごもり消費”も?

外食チェーン各社の2020年を振り返ると、客数と客単価はおおむね3〜4月に底を打ち、その後はコロナ第2波に影響されつつも10月までは回復トレンドにありました。テイクアウトや宅配は客単価が増えるため、いち早く店内飲食からシフトできたチェーンは回復が速く、マクドナルドのように2020年後半を通して、客単価を前年比15%増以上でキープした例もあります。 

一方、壱番屋の客単価は昨年夏以降、前年比2.5〜3.0%増にとどまり、テイクアウト・宅配の強化を図るものの効果は限定的。客数は10月に前年比90%を超えた以外は、80%台後半で足踏み状態となっています。

その要因の一つとおぼしき興味深いデータが、CCCマーケティングから出されています。家計簿アプリ「レシーカ」利用者を対象に行った「コロナ禍における香辛料の購入状況」調査です。