値上げは客足に響いたようで、2020年2月期(値上げ実施は期首の2019年3月)の既存店客数は、12カ月のうち8カ月が前年を割っています。通期では▲1.5%。それを客単価の増加で補い、店舗売上高は前年水準を維持しましたが、“トッピングで楽しむ”という「ココイチ」の魅力が、割高感というネガティブ要素に転化してしまった感は否めません。

では、コロナの影響を受けた2021年2月期の業績はどうなっているでしょうか。

昨年3月以降はコロナ影響で大幅減益に

直近の2021年2月期 第3四半期(2020年3月〜11月累計)は、売上高が329.6億円(前年同期比▲14.0%)の減収。営業利益は19.7億円 (同▲53.5%)、四半期純利益は14.6億円(同▲47.6%)と大幅な減益になりました。

こうした業績に対し、株価はどう動いたでしょうか。

2018年2月期末に4500円台にあった株価は、2019年に入ると上昇トレンドに乗り2020年2月期末直前の1月に初の6000円を突破しました。しかし中国でのコロナ拡大をきっかけに2月から急落し始め、3月中旬には3700円台に。4月以降のV字回復で10月に5500円台をつけまししたが、その後は店舗の月次成績が芳しくないことから、12月以降5100円台に戻しています。

壱番屋の過去5年の株価推移