妻の逆襲
不倫関係が3年続いたころ、田中さんは元妻から離婚を告げられました。
「まさに青天の霹靂でした。元妻から『不倫しているのは知っている。離婚してほしい』といわれ焦りました。それでも、離婚して困るのは専業主婦の元妻の方だと思い、強気につっぱねていたのですが……元妻も本気でして、山ほどの証拠を提示してきました」
しかもこの証拠は、探偵などは雇わず自力で集めたというから驚きです。
「不倫が始まって半年ごろから、元妻は気付いていたそうです。そこから、私の持ち歩く鞄にGPSと盗聴器をつけていたようで。帰ってきたら、鞄はそのまま元妻に渡していたので、取りつけや回収は簡単だったといいます。メールは自宅パソコンに転送されるように設定し、日中会う約束をすれば、その場に出向き証拠写真を撮る……という生活を2年半も続けたそうです」
言い逃れできないほどの証拠の数々に、田中さんは離婚に応じるしかなかったといいます。元妻は慰謝料として自宅を請求し、娘の養育費を一括で支払うように求めました。田中さんはその要求に応じ、すべて一括で支払ったそうです。
「揉めるよりは、早めに解決したかったのでいわれた通り支払いました。彼女も離婚をしたら、そのまま再婚してもいいかな?と考えてもいて。でも、世の中はそんなに甘くはありませんでした」
元妻の復讐は、まだ終わっていなかったのです。