子どもの側に求められる「コーディネーター」の役割
「遠距離介護」は、家族が介護している期間以外を、介護サービスに支えてもらうことがほとんどです。
そのため、主たる介護者は、介護や家事の能力より、介護に関わる人のスケジュール調整やお金の管理、体制づくりなどをコーディネートする力が重要となります。
普段のケアは介護サービス等を利用
介護サービスや民間サービスを組み合わせる。
日常的なケアは、訪問介護やデイサービス、民間の「訪問型」見守りサービス、「宅配型」見守りサービス(食事や郵便物の宅配時に、健康状態や安否確認をおこなう)などを組み合わせましょう。
親には、どのサービスが必要かを見極め、適切な体制をつくっていきます。
サービス依頼後は、任せきりではなく、ケアマネジャーや事業所の担当者などとの連絡はこまめにとり、サービス提供状況や現状確認をしなければなりません。
近所の人や親の友人とも関係性を築く
近隣の住人や親の友人には、帰省時にあいさつに行くと良いでしょう。
周囲の人とも関係性を築いておけば、親の様子を随時教えてくれたり、異変があったときに連絡してくれたりするなど、協力してもらうことができます。
「遠距離介護」のメリット&デメリット
メリット
- 親が生活を大きく変える必要がない
- 家族や主たる介護者が、介護と生活を切り離して考えることができる
- 家族や主たる介護者が、介護中心の生活にはならないため、ストレスに悩まされることが少ない
デメリット
- 介護サービスの料金や交通費などの経済的負担が大きい
- 家族や主たる介護者は、定期的な帰省になるため、時間づくりや移動時間が大変
- 親がいざというとき、家族や主たる介護者がすぐに駆け付けられない