新年おめでとうございます。
すっきり晴れやかな空を見ていると何も無かったような気持ちになりますが、今年もまだまだ新型コロナウイルスは私達の生活、仕事、生き方に大きな影響を与えています。
例年年始はお金の相談や関心が多くなるといわれていますが、ステイホームのお正月となった今年はお金に対しての関心が加熱すると予想しています。
お金に対する関心の中でも特に上位を占めるのが老後のお金のことです。
今回はFP(ファイナンシャル・プランニング技能士)の視点で、老後のお金のひとつ年金について確認してみましょう。
老後は年金だけが頼りが大半
厚生労働省が令和2年7月に公表した「2019 年 国民生活基礎調査の概況」によると、公的年金・恩給を受給している高齢者世帯のなかで「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」は 48.4%という結果が出ており、老後は年金頼みとなっている世帯が半数を占めることが分かります。
同調査結果では80~100%未満世帯が12.5%、60~80%未満世帯が14.5%となり、年金が老後資金の多くをまかなうことになることが分かります。
ではこの年金を今の高齢者の方はどれくらい受け取っているのでしょうか。
最新の年金受給額はいくらか
厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」は令和2年12月に公表されました。この資料から最新の年金受給額を確認してみましょう。
主に会社員や公務員の方が加入する厚生年金保険(第1号) 受給者平均年金月額は令和元年度で14万4268円となっています。
一方自営業者やフリラーンスの方が加入するのが国民年金となりますが、受給権者の平均年金月額は5万5946円となっています。
厚生年金と比べて国民年金は約3分の1ですから、年金だけで老後を過ごすことは難しそうです。
そんな厚生年金と国民年金の平均年金月額ですが、受給額の差はどの程度あるのでしょうか。
60代が老後に受け取る年金格差の額とは
前項と同じ資料を使って、受給額に対する人数を確認してみましょう。
まずは厚生年金保険(第1号)の年金月額階級別老齢年金受給権者数を見ていきましょう。
- ~1万円:11万8761人
- 1万円~2万円:2万554人
- 2万円~3万円:7万2361人
- 3万円~4万円:12万4485人
- 4万円~5万円:12万9916人
- 5万円~6万円:17万4221人
- 6万円~7万円:39万931人
- 7万円~8万円:68万7211人
- 8万円~9万円:94万1392人
- 9万円~10万円:112万4290人
- 10万円~11万円:110万7208人
- 11万円~12万円:100万2179人
- 12万円~13万円:91万3139人
- 13万円~14万円:88万1277人
- 14万円~15万円:89万2573人
- 15万円~16万円:92万2995人
- 16万円~17万円:97万2110人
- 17万円~18万円:100万4084人
- 18万円~19万円:97万7454人
- 19万円~20万円:90万6204人
- 20万円~21万円:77万8400人
- 21万円~22万円:60万8254人
- 22万円~23万円:43万276人
- 23万円~24万円:29万5935人
- 24万円~25万円:19万9802人
- 25万円~26万円:12万8421人
- 26万円~27万円:8万312人
- 27万円~28万円:4万7813人
- 28万円~29万円:2万4606人
- 29万円~30万円:1万1790人
- 30万円~:1万8005人
厚生年金は収入によって受給できる金額が異なりますが、ボリュームゾーンが9万円~12万円となっている一方で、25万円以上という平均の1.5倍程の金額を受給している方もいらっしゃることから年金格差といえるのではないでしょうか。
それでは国民年金はどうでしょうか。
国民年金の年金月額階級別老齢年金受給権者数で確認してみましょう。
- ~1万円:7万8940人
- 1万円~2万円:30万5498人
- 2万円~3万円:96万2046人
- 3万円~4万円:297万367人
- 4万円~5万円:470万5988人
- 5万円~6万円:766万5866人
- 6万円~7万円:1448万1778人
- 7万円~:182万1629人
国民年金は毎月の受給額の上限が決まっていることから、厚生年金ほどの格差は出ていません。ボリュームゾーンは6万~7万円ということで上限いっぱいに受給できても国民年金だけという生活は難しそうです。
年金頼みにならない老後資金の増やし方
さて、年金頼みの方が多い一方で、年金受給開始年齢の遅れや年金受給額の減少など過去と比較しても条件は変わっています。
今後もさらなる受給開始年齢が繰り下げられたり、年金が減少したりする可能性が高くなることが予想されますから、自助努力の必要性はより高くなります。
預貯金の超低金利ではお金は増やせず、今後は自分も働きながらお金にも働いてもらう時代が当たり前になってくるでしょう。とくに今回のコロナ渦で、資産運用に対する関心は高まっているようです。
初心者の方でも始めやすいのは国の制度を使った資産運用です。
イデコは自分で積みたて自分の年金をつくる国の制度です。
また、つみたてニーサは長期の資産形成を目的としてつくられた国の制度となります。
どちらも税制のメリットを受けながら少額からでもつみたて投資が出来ますので、資産運用をはじめる導入にするのはおすすめです。
また、自分で証券会社の証券口座を開設して投資信託をはじめると、つみたて投資が出来る上に年齢制限や運用期間の制限もありませんので、老後も資産運用を続けることが出来ます。
ただしイデコやつみたてニーサ、投資信託も自分で運用の責任を持つことになり、投資先の銘柄選択や売買などを自分で決定しなければならず、初めての方にはハードルが高いともいえます。
まずはマネーセミナーに参加したり、お金のプロに相談したりすることから始めていただくことをおすすめします。
まとめにかえて
頼れるなら頼りたい年金ですが、自分がどのくらいもらえそうかは、「ねんきん定期便」で確認しながら、資産運用などの自助努力を早めに始めておきましょう。
それでは今年も読者の方にとって有益な情報をお届けできるよう努めて参ります。どうぞよろしくお願いします。
