菅首相は今年(2020年)10月26日の臨時国会の所信表明演説で、国内の温暖化ガス排出を2050年までに「実質ゼロ」とする方針を表明しました。

これは菅政権の目玉政策のひとつで、従来、日本は「2050年に80%削減」を掲げていたことから、海外の評判も高いようです。ちなみに「実質ゼロ」というのは、いわゆるカーボンニュートラルのことで、CO2やメタンなどの温暖化ガス排出量から、森林吸収や排出量取引などで吸収される量を差し引いて、全体としてゼロにするという意味です。

今回は、日本の久々の積極的な環境政策を記念して、身近な環境問題、特に電力について取り上げます。

グリーン電力活用量が日本で一番多い製品

「グリーン電力」という言葉をご存じでしょうか。これは、太陽光、風力、バイオマス、水力、地熱など、自然を利用した再生可能エネルギーでつくられた電気を指します。

再生可能エネルギーの定義は、「有限な資源である化石エネルギーとは違い、資源が枯渇せず、比較的短い期間に再生が可能で繰り返し使えるエネルギー」。特長としては、もちろん「CO2を排出しない(増加させない)」があげられます。

この「グリーン電力」で製造されている、非常に身近な製品があるのです。ヒントは、「お好きな方は、毎日飲用しているもの」です。