また北島中央部にあたるルアペフ地方では、標高の高い山脈が連なるルアペフから、先住民マオリの文化が感じられ、温泉がわき出るロトルアを経て東海岸のギズボーンに至るまでの町々が協働して、居住者に旅を売り込もうとしています。それが「ゲット・アウト・モア・NZ」(もっと出かけようニュージーランド)キャンペーンです。

ホエールウォッチングが子ども無料に! 目白押しのディスカウント

観光局のこうした動きに呼応し、ツアー催行会社など個々のビジネスも集客に熱心です。中でも、日頃は高いといわれている料金のディスカウントを行うところが多いようです。

ロックダウン明けの5~6月には、ジップラインが10NZドル(約740円)、国立公園内の山々を見わたせる絶好のスポットに位置し、1930年代のクラシックで贅沢な雰囲気で知られるホテルが1泊70NZドル(約5200円)、キャンピングカーのレンタルが1泊29NZドル(約2100円)といった破格の値段の商品も飛び出しました。

自宅とその周辺だけに行動範囲が限られたロックダウンに疲れた人々が、久々に「お!」と明るい気持ちになれるニュースでした。

筆者が日本の友人に料金が高いと話していたホエールウォッチングツアーも同様。内外で有名な、南島の東海岸の町カイコウラから出ているものです。

正規料金は大人1人120NZドル(約8900円)か、150NZドル(約1万1000円)で、子ども料金は均一で60NZドル(約4400円)。筆者の家族、大人2人と子ども1人で参加するとしたら、合計300NZドル(約2万2000円)もしくは360NZドル(約2万7000円)にもなる計算です。