顧客の裾野拡大を目指し、ネット通販販路を広げる取り組みにも力を入れています。これまでは自社サイトを中心に展開してきましたが、今年5月にはアマゾン、6月には楽天市場へと初出店し、オンラインでも新たなユーザー開拓を強化していく考えです。

実店舗では販路拡大に向けた旗艦店舗として、今年12月に都内に「東京有明店」をオープンしました。衣食住にとどまらず片付けサポートやリフォーム、イノベ―ションまで暮らし全体をサポートする大型店舗とし、江東区と共に資源循環型社会も目指すという大きな目標を掲げています。

オープンに際してはプレオープン期間を設け、「MUJI パスポート」会員で有明店舗フォローに応募した顧客を抽選で招待するなど、アプリを最大限活用してメリットを提供。今後は同店舗を起点とし、さらにネットと連動する施策が盛り込まれる可能性もありそうです。

まとめ

両社の事例は、店舗とネットのチャネル連動に取り組む有店舗企業のお手本といえるかもしれません。ユーザーに楽しさやわくわく感、お得感、利便性を実感してもらうために知恵を絞っていることが、成功の背景にあるのだと思います。

【参考資料】
2020年8月期決算サマリー」「2020年8月期決算短信〔IFRS〕(連結)」(株式会社ファーストリテイリング)
2020年8月期決算短信〔日本基準〕(連結)」「2020年8月期決算説明会資料」(株式会社良品計画)

通販研究所・渡辺 友絵