別れることもできず、いがみあってます。
~Cさんのケース~
「夫は、気が小さい人で、外では「穏やかな人」で通っていたようです。でも、家の中では、機嫌が悪いと、すぐに怒り出して私を罵倒するような人でした。時々手をあげられることも…。まさにモラハラですね。
私は専業主婦で経済力もなかったですし、田舎の両親は『離婚なんてとんでもない』という考え。たとえ相談しても『我慢しろ』といわれるのは目に見えていました。
とてもじゃないけど離婚に踏み切れる状況ではなく…。そのまま惰性で共同生活をしている、という感じですかね…」と話すのはCさん。結婚して40年以上のベテラン主婦です。
お子さんが小さいうちは、夫の前では「従順な妻」に見えるように演技していた、と語るCさん。「夫がいないときにリラックス」という生活を送っていたそう。でも、成長した子どもたちが、父の「モラハラ行為」を目撃して、仲裁に入ってくれるようになったころから、夫婦関係に変化が。
「年齢を重ねて、体力も落ちて、力では子どもにかなわなくなっていたんでしょう。私が多少言い返しても、夫が手をあげてくることは減っていきました。子どもを味方につけたぶん、夫婦の力関係が逆転したような…。私はここぞとばかりに、積年のうっぷん晴らしを始めました…」
Cさんは、夫に対して、チクリチクリと嫌味や恨み言を言うようになったそうです。口に出しては、嫌なことを思いだして、夫に対する嫌悪感が募る。そして、嫌味を言ったことで夫と喧嘩になって、さらに関係悪化…。そんな負のループが繰り返され、次第に別行動が増えていきました。
「今は、生活を維持するための同居人という感じです。家のことは私がしていますが、部屋も別々ですし、ご飯もそれぞれで食べるという感じですね。
ただ、一触即発、二人でいると必ず喧嘩になってしまうので、夫が家にいる時は、できるだけ用事を作って外出していますが、夫はそれが気に入らない模様。さも急用があるかのような連絡を入れてきて帰宅を促したり、出かけぎわの私に雑用を言いつけたり…。ことあるごとに嫌がらせを浴びせてきます。
とはいえ、今さら別れることもできず、今後もずっといがみ合いながら生きていくのだと思います。子どもに愚痴を聞いてもらいながら乗り越えきましたが、子どもだって、親の愚痴の聞き役なんて嫌なんでしょう。最近は、電話をしても、『忙しいから』と、早々に切られてしまいます」