後期高齢者の医療費、自己負担を増やすべき? 本当に貧しい人には補助金を

後期高齢者の医療費について、自己負担割合を1割から2割に引き上げる方向で検討されているようですが 、それはやむを得ないことだ、と筆者(塚崎公義)は考えています。

医療費が増えるから自己負担を

高齢者が増え、医療費が増え、財政を圧迫しています。今後、医療の進歩で高額な治療が増え、高齢者が長生きするようになり、団塊の世代が後期高齢者になり、医療費の負担はいっそう重くなって行くでしょう。

それならば後期高齢者にも少し負担してもらい、財政の負担を軽減しよう、ということで、自己負担割合を引き上げることが検討されているようです。

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高齢者がかわいそうだ、という意見もあるでしょうが、財政を健全化するために誰かが我慢をしなければならないのであれば、後期高齢者に我慢してもらう、というのも一つの選択肢でしょう。消費増税とどちらが良いのか、といったことを国民的なレベルで大いに議論すれば良いでしょう。

あとは、シルバー民主主義の下で高齢者の負担を増やす政策が可能か、という論点もありますね。シルバー民主主義というのは、高齢者の数が多く、投票率も高いことを知っている政治家は、高齢者に都合の悪い政策を採りたがらない、ということです。どうなるか見ものですね。

しかし本稿は、これとは異なる観点から医療費の自己負担増を支持します。それは、医療サービスを減らす、という観点からです。

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執筆者
塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。【近著】なんだ、そうなのか! 経済入門』『老後破産しないためのお金の教科書』『経済暴論: 誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体』『一番わかりやすい日本経済入門』『日本経済が黄金期に入ったこれだけの理由【雑誌寄稿等】Facebook、NewsPicks、アメブロ等にて適宜ご紹介