利益面も好調で、直近の第3四半期累計の営業利益は254億円で前年同期比17.8%増、四半期純利益は161億円の同21.0%増です。多くの外食チェーンが来店客の減少に苦しむ中、マクドナルドはテイクアウトやドライブスルー販売で店内飲食の減収を補うことができました。
また、中期経営方針のもとで推進してきたデリバリーサービスの強化も、プラス要因として働いています。独自の宅配サービスやUber Eatsを利用できる店舗を、9月末時点で1301店舗にまで拡大。さらに一見マイナス要因ともとれる店内客席の中止や時短営業なども、販管費を抑え増益につながりました。
最も注目すべきは「客単価」です。第1四半期は前年比4.7%増でしたが第2四半期では同32.2%の大幅増、第3四半期も同16.3%増となっています。子どもたちの休校や企業の在宅勤務推進により自宅での昼食ニーズが発生し、テイクアウトやドライブスルーで家族客が多かったことが、客単価を押し上げる要因になったようです。
株価はコロナショックでの下落を経て、ほぼ前年水準に
マクドナルドの株価は、2017年度末から2019年度末にかけて5000円前後の横ばいで推移しました。今年は第2四半期決算の好調により6月中旬に6000円を突破して上場来高値(6,270円)を付けましたが、その後は再び下がり、11月末現在で元の5000円周辺で推移しています。