マクドナルドは今後もお得なバリュー商品の販売やデリバリーの拡充を進め、成長につなげる模様です。
クルーが商品を席まで届ける「テーブルデリバリー」や、事前にアプリで注文・決済し来店時にすぐ受け取れる「モバイルオーダー」など、“未来型店舗体験”のコンセプトを掲げ快適性・利便性の向上を図っています。
11月に入って新型コロナの感染拡大が再燃し、下旬には飲食店の営業時間短縮を要請される地域が出るなど、外食産業の先行きは不透明感を増しています。とはいえ、おそらくマクドナルドは店内飲食と持ち帰りの2本柱で補完しあい、業績を維持していくと思われます。ただ、目立つ好材料は無いため、株価の上昇については未知数です。
まとめ
2014年の使用期限切れ鶏肉問題などで厳しい業績不振に陥ったマクドナルドは、その後V字回復を遂げています。また、今期は外食各社が新型コロナで苦境に陥る中、テイクアウトやドライブスルー、デリバリーによって客単価を上げ、第3四半期までの累積で増収増益となりました。
経営環境が変わりやすいウィズコロナの下でも柔軟な対応ができる営業形態は、今後も安定した収益につながることでしょう。他の飲食チェーンもマクドナルドから学べることは多いと思います。
【参考資料】
「データからみる外食産業:月次データ 2020年1月〜10月」一般社団法人日本フードサービス協会
日本マクドナルドHD(株) 2020年12月期第3四半期 決算短信〔日本基準〕(連結)
日本マクドナルドHD(株) 2020年12月期第2四半期 決算短信〔日本基準〕(連結)
日本マクドナルドHD(株) 2020年12月期第1四半期 決算短信〔日本基準〕(連結)
日本マクドナルドHD(株) 2019年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
日本マクドナルドHD(株) 2018年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
日本マクドナルドHD(株) 財務指標サマリー
「マクドナルド、4月の既存店売上高6.5%増 家族客の持ち帰りなど増加」日本経済新聞(2020.5.7付)
山口 伸