飲食業は、観光関連業とならび、新型コロナ感染拡大による打撃を最も受けている業種です。しかしその中で、日本マクドナルドホールディングス(2702)は“一人勝ち”とも言える業績を叩き出しています。

出口の見えないコロナ禍の中、マクドナルドの快進撃は続くのでしょうか。同社の好調さの要因および株価の推移を見ていきます。

コロナ禍で外食業界をけん引するファーストフード

日本フードサービス協会のデータによると、外食産業の売上高は、緊急事態宣言下にあった4月に前年比▲39.6%という最低値を記録。その後、6月は▲21.9%、10月は▲5.7%と徐々に回復してきました。

とはいえ、外食の中でも比較的ダメージが少なかったファーストフード業態では、外食全体がどん底にあった4月も、売上高の減少は▲15.6%にとどまっています。

中でも、日本マクドナルドホールディングス(以下、マクドナルド)は、各社が今期予想を下方修正するなか、2019年12月期決算時に発表した今期の通期予想──売上高2870億円(前年比1.9%増)、純利益182億円(同7.8%増)を据え置いています。

コロナをものともしないマクドナルドの強みは、どこにあるのでしょうか。まずは、近年の業績から確認していきましょう。