1. なぜ自分は今怒りを感じているのか?
  2. その怒りの元の感情は何か? (不安、恐れ、寂しさ、悲しさ)
  3. その元の感情を受け入れられるか?
  4. その元の感情と原因を他人に伝えられるか?

またロスマリン博士は、人は誰でも他人と繋がる必要があるという「Attachment theory(愛着理論)」も怒りのコントロールに役立つといいます。自分が正しいと相手を責めるのではなく、相手と繋がりを保つことを目的とし「あなたが必要だ」「あなたがこうしてくれることを必要としている」と、自分にも相手にも認めさせることが大切だそうです。

例えばカップルの関係において、「なんで電話してこないの!」と一方的にぶつけるよりも、「電話がないと、あなたが私を気にしていないようで、不安で寂しくなる。私はあなたが必要です」と不安で寂しいという元の感情を伝えたほうが効果的だといいます。

マスク着用の例でも、「マスクしろ!」と一方的に怒鳴るのではなく、「自分はハイリスクだから感染するのが怖いので、マスクをしてもらえないか」といえば喧嘩にはならないだろう、ということです。

このように自分の不安、恐れ、寂しさ、悲しさなど負の感情と脆さをさらけ出すこと、つまり他人に頼ることは怒りをぶつけるよりも理解してもらいやすいのでしょう。また逆に、激怒している人の元の感情とその原因は何かを理解しようとすることで、相手の怒りを抑えられるかもしれません。

「いや、そんな論理的に上手くはいかない…」というご意見もあると思います。なにはともあれ、「短気は損気」、怒るという感情は様々なことにダメージを与えます。怒りっぽくなったと感じたら、是非、ロスマリン博士のアドバイスを参考にしてみてください。

参考

The Harvard Gazette “Soothing advice for mad America”

美紀 ブライト