2020年9月の労働力調査によると、完全失業者数は210万人で8カ月連続の増加です。
2019年平均の完全失業者数は162万人で、1年足らずで48万人も増加しており予期せず貯蓄を切り崩す生活を迫られた方も多いのではないでしょうか。
平時でも、数年で訪れる老後や介護の心配が出始める50代ですが、その備えとなる貯蓄はいくらあるのが普通なのでしょうか。
今回は50代の貯蓄について確認してみましょう。
いまの50代はどんな世代なのか
一つ上の世代である団塊の世代と比較して、年金の受給において「逃げ切れなかった世代」と揶揄されることもある今の50代、簡単にその時代背景を追ってみました。
2020年現在の50代というと1961年~1970年生まれの方々です。日本の高度経済成長の幕開けは1950年代後半ですのでまさに好景気に誕生した世代です。
青年期にあたる1970年代にはオイルショックによる世界経済の混乱がおこり、日本の消費も低迷、戦後初めてのマイナス成長となりました。
働き盛りを迎える1980年代にはバブル全盛期をむかえ、給料の大幅上昇などを経験した後、1990年代初頭にバブルは崩壊。大量のリストラが起こりました。
以降、不況の常態化や2008年におきたリーマンショック、現在のコロナショックなど、まさに山あり谷ありの時代を生き抜いてきた世代といえます。