医学の進歩や健康への意識の高さもあるのでしょう。35歳以降に初めてのおめでたを迎える「高齢出産」は、ひと頃のようにめずらしいことではありません。

とはいえ、40代以上の妊婦さんとなるとまたちょっと違うようで…。

44歳で第3子を妊娠したAさんは、久々のマタニティライフを通じて、周囲の微妙な反応に、色々な違和感を覚えた、といいます。

そんなAさんの体験談を聞いてみました。

「44歳で妊娠」うわさは町じゅうに広まっていた!

狭い町ということもあったからでしょうか。

私が44歳で妊娠したという噂は、マッハの勢いで町じゅうに広まっていったようです。すでに我が子たちが卒園して数年経った幼稚園や別学区の小学校に子どもを通わせるママたちにまで・・・。

近所のスーパーに買い物に行った時、長女より4学年も上のお子さんを持つNさんと遭遇しました。

Nさんとは個人的なお付き合いほとんどありませんでした。そして偶然に会った時は、まだ妊娠5カ月。さらにコートを着ていたこともあり、お腹の出っ張りはまだそんなに目立たいはずだったのに・・・。

「妊娠されたんですってね。おめでとうございます~!」

私と顔を会わせたNさんは開口一番、そう言ったのでした。「どうして知っているんだろう・・・」と、私は戸惑いを隠せませんでした。

すると、Nさんは

「幼稚園でバザーの作業をしている時に、他のママから聞いたのよ。44歳なのにすごいね、ってみんなビックリしてたよ!」

と教えてくれました。

安定期に入った頃、普段お付き合いがあるみなさんには妊娠を報告しました。おそらく、彼女たちから話が広まったのでしょうが・・・。

私が「妊娠した」、ということより、「44歳で」妊娠「できた」、ということに、周りの好奇心がいっきに向いてしまったのだな、と理解しました。

この頃の私は、周囲のこうした反応に違和感を覚え、悶々と過ごす日が続きました。