再就職は簡単ではない場合も・・・
介護でいったん仕事を辞めた後、「親が施設に入所したため再就職しよう」「親が亡くなってしまったから再び働きに出よう」と考える人は多いかと思います。
しかし、再就職を望んでも、年齢がネックとなり職探しが困難を極めたり、仕事へのブランクから入社を断られたり、ということも少なくありません。
現状、再就職ができない40代~60代の人も多いと言われています。
親などの介護に直面したとき、仕事を辞めるという決断よりも、まずは、今の職場で働きながら介護ができる制度を利用したり、外部の介護サービスを利用したりすることを検討していかれることをおすすめします。
さいごに
「介護離職」は、誰にでも起こりうる問題です。今後、高齢者の増加に伴って、ますます私たちにとって身近な問題となっていくでしょう。
自分が介護を担う立場になったとき、仕事を辞めなくても済むように、家族が元気なうちに話し合っておくことはとても大切です。そして、今回ご紹介した支援体制や制度を知っておくことは、将来の自分自身を助けることに繋がります。
国が掲げる「介護離職ゼロ」の実現はまだまだ先になりそうですが、まずは、自分ができることから始めてみてはいかがでしょうか。
【参考】
「就業構造基本調査」(平成29年)総務省
(※1)「安倍内閣の経済財政政策」内閣府
(※2) 新・第三の矢 安心に繋がる社会保障② 「介護離職ゼロ」に直結する緊急対策厚生労働省
(※3)「育児・介護休業法等が改正されました!」(平成29年)厚生労働省
(※4)「子の看護休暇・介護休暇が時間単位で取得できるようになります(令和3年1月1日施行)」厚生労働省
(※5)「仕事と介護の両立支援制度について」(平成31年)厚生労働省
(※6)「両立支援等助成金 支給申請の手引き(2020年度版)」厚生労働省
鈴木 咲季