貯蓄がわずかしかない50代夫婦の実情
50代を迎えたYさん夫妻は、節目を機に家計の在り方について夫婦で話し合いをもちました。まだまだ子どもの教育費がかかることを自覚しつつ、実は貯蓄がほとんどないことに焦りを感じていたといいます。
もともと夫が勤めていた会社は、30代の頃に経営が傾き撤退。その後フリーランスで働きましたが収入は思わしくなく、40代に入って新たに就職し、やっと安定した仕事ができるようになったといいます。
「ここ数年は一定の給料が入るようになり、ようやく生活が落ち着きました。家賃が払えない時期もありましたから」
しかし、収入はすべて家計支出に消え、貯蓄はほぼゼロ。その理由はどこにあるのでしょうか。
「家計が苦しい時期はパートをしていましたが、環境を考えずに働いたので精神的につらくなってしまい…夫の仕事が安定したのを機に、パートはやめてしまったんです」そう話すのは妻。また、定期収入があることで気持ちに余裕が生まれ、今までできなかったプチ贅沢の頻度も上がってしまったといいます。
「旅行や娘の習い事、ちょっとした外食など…今まで子どもたちにも我慢させていたので、少しくらいと思ってしまって」
現在は月収から少しずつ貯蓄にまわしてはいるものの、賃貸の更新や家電の買い替えのたびに使い切っている状態。そんなYさん夫婦は、教育資金のほか老後資金まで見据えて、「定年までに1,000万円」を目標に貯蓄をすることにしたそうです。