・千葉県流山市…「送迎保育ステーション」という施設が市内の主要駅2カ所に設けられ、出勤前早朝に子どもを預けると、保育園へ専用バスで登園・降園させてくれます。
・埼玉県和光市…「わこう版ネウボラ」という、妊娠期から子どもの就学時まで切れ目なく相談・支援する体制を整えています。産後ケアマネジャーや子育て支援ケアマネジャーが一貫した対応をとっています。
「私の住んでいるところにはこんな支援はない」と思った人も多いのでは? 住む地域によって、子育て環境に大きな差があるのが現状なのです。
初めての子どもを気兼ねなく、安心して育てたい
次にご紹介するのは、妊娠がわかった時点で転居を考え、実際に子育てしやすいと言われている地域へ引っ越しをしたママ・Aさん(30歳・2児のママ)のエピソード。引っ越しを決意するに至った背景には、何があったのでしょうか。
Aさんは26歳のときに第1子を妊娠。当時は夫と2人でアパートで暮らしていました。
「初めての子どもだったので、生まれたあとの生活はまだリアルにイメージできていませんでしたが、住んでいたアパートは一人暮らしの人が多かったので、子どもが泣いたり騒いだりすると迷惑がられそうだなと思って…。出産までに引っ越しをしようと夫と話していました」
その頃、Aさんの友人・知人は出産ラッシュで、「子育てしやすい街」の情報が自然と耳に入ってきたのだとか。
「当時住んでいた場所のすぐ近くに、子育てしやすいと言われている地域がありました。少し前に出産した友人がそこに住んでいたんですが、産前からサポートしてもらえたり医療費補助の期間が長かったりと恩恵が多いそう。『引っ越しを考えてるなら、コッチにおいでよ!』と言われたこともあり、夫とその街への引っ越しを検討しはじめました」