購入者・出店ショップの増加で売上高の伸びは堅調

ZOZOの主力事業は売上高の89.1%を占めるZOZOTOWN(ゾゾタウン)事業で、そのうち9割が通販サイト「ZOZOTOWN」にテナント出店しているブランドから得る受託販売手数料です。2021年3月期第2四半期末(9月末)の時点で1399のショップ(ブランド数で7989)が出店しています。

同社の直近3年間の事業成績を見ると、売上高は2018年3月期から2020年3月期まで984億円⇒1184億円⇒1255億円と伸び続けていますが、営業利益は327億円⇒257億円⇒279億円と、2019年3月期に上場以来初の減益を記録しています。当期純利益も同様に202億円⇒160億円⇒188億円と19年が前年比マイナスとなっています。

売上高の伸びを支えているのは、認知度の高まりとEC普及を背景とした「年間購入者数」と「出店ショップ数」の増加です。2018年3月期末と2020年3月期末を比較すると、年間購入者数は722万人から827万人(105万人増加)に、出店ショップ数(受託販売のみ)は1105から1332(227店増加)に伸びています。

そうした堅実な業績基盤のうえで売上高を伸ばしているにもかかわらず、なぜ2019年3月期は減益となってしまったのでしょうか。