シマノの事業内容
「シマノ」と聞くと釣り好きの人はフィッシング用品の専業メーカーと思うかもしれません。一方で自転車好きの人は自転車部品メーカーとしてのシマノを思い浮かべるでしょう。
シマノの主要事業は2つあり、リールやロッドなどの釣り具事業と、ロードバイク用コンポーネントや完成車などの自転車部品事業を展開しています。2019年12月期の売上高3632億円のうち「釣り具」は20%、「自転車部品」は80%を占めています。
近年の業績〜堅調な増収増益にコロナ禍が追い風
次に、同社の直近3年間の事業成績を見ていきましょう。
売上高は2017年12月期から2019年12月期まで順に3358億円⇒3480億円⇒3632億円と年3〜4%のペースで成長し続け、営業利益も644億円⇒657億円⇒680億円と同2〜3%ペースで増加しています。
2019年度は、欧州で天候に恵まれたことから電動アシストスポーツバイクが好調な売れ行きを見せ、北米では高級モデルへのシフトが進んだことで自転車部品事業の売上が伸びました。釣り具事業は一部地域で売上が減少したものの、世界全体では堅調な伸びをみせました。
こうしたことを背景に、当期純利益は384億円⇒539億円⇒518億円と推移しています。2016年度は510億円であった点を考慮すると2017年度の384億円はとても低く見えますが、これはドル安による為替差損を109.6億円計上したことが原因です。また、19年度は前年度に為替差益37.6億円を計上した関係で、18年度より減少しています。