注目すべきは、今年度(2020年12月期)第3四半期の業績です。第1、2四半期では今年度の売上高、営業利益の予想値を未定もしくは減少としていたものの、第3四半期の決算発表では通期予想で売上高を前期比1.9%増(3700億円)、営業利益を同13.2%増(770億円)、当期純利益を同24.1%(643億円)に上方修正しました。これには第3四半期の好調が影響しています。

第2四半期までは消費の落ち込みから累計売上高が前年同期比で▲12%でしたが、第3四半期で急激な伸びを見せ、今期累計で▲2%まで持ち直しました。個人消費の回復と共に、各国で感染リスクの少ない自転車での移動が人気となったことが影響し、自転車部品の在庫が不足気味になるほどの急激な需要の増加があったようです。

株価は安定から上昇基調へ

株価に目を転じると、2017年から2019年末までは特に材料がなかったため、1万5000〜1万7500円前後を行き来していました。しかし今年の春先から世界的な自転車人気の盛り上がりが起きたことで株価は急激に上昇し、6月以降は2万円以上をキープしています。

シマノの過去10年の株価推移