高齢者に広がる貯蓄格差 

このように金融資産を持っている世帯と持っていない世帯とで浮き彫りになってきた貯蓄格差。一体どのくらいその格差が開いているのでしょうか。同調査における70歳代世帯の金融資産保有額別の割合(金融資産を保有していない世帯も含む)についてみていきましょう。

まず、金融資産非保有世帯の割合は先ほども記載したとおり31.1%です。そして金融資産100万円未満が3.4%、金融資産100万円~300万円未満が6.3%、金融資産300万円~500万円未満が5.6%、金融資産500万円~700万円未満が6.2%、金融資産700万円~1,000万円未満が6.4%、金融資産1,000万円~2,000万円未満が14.2%、金融資産2,000万円以上が19.5%となっています。

この数値を見ていくと、金融資産を持っていない世帯の割合と金融資産を1,000万円以上保有している世帯の割合が全体の約30%とほぼ同じような割合であることが分かります。つまり大きな枠でくくると、70歳以上世帯では金融資産を1,000万円以上持っているか、全く持っていないかでほぼ二極化状態となっているわけなのです。