少子高齢化に加えて、平均寿命も伸びている今、老後への不安は大きくなるばかりです。
金融広報中央委員による家計調査では老後生活についての考え方の項目では、「それほど心配していない」が18.3%に対して、「心配である」は81.2%となっており、誰もが不安を抱えていることが分かる結果となっています。
そんな老後を支える原資のひとつが退職金です。では現在の定年退職された方はいくらくらい受け取っているのでしょうか。
退職金の制度とは
まずは退職金にも様々な制度がありますので確認してみましょう。
細かく分けた場合以下のような4つの制度に分かれます。
企業によって導入している制度が異なりますので、ご自分の場合はどれに当てはまるか(複数導入している場合も有)を確認する必要があります。
退職一時金制度
- 退職一時金制度とは、退職時に一括で退職金が支給される制度です。
- 支給が一回のみでそれ以降は基本的に支給されることがありません。
- 退職金を企業が独自に内部で運用いくシステムとなっています。
確定給付企業年金制度(DB)
- 確定給付企業年金制度(DB)とは、従業員が受け取る給付額があらかじめ約束されており、会社が拠出から給付までの責任を追う「確定給付型」の企業年金制度です。
中小企業退職金共済
- 中小企業のための退職金の共済制度で、略して中退共(ちゅうたいきょう)と呼ばれています。
- 退職金は退職金規定で定められ、給付は基本的には退職一時金で一括での受け取りとなりますが、一定の条件を満たせば分割して受け取ることも可能です。
企業型確定拠出年金制度(企業型DC)
- 企業型確定拠出年金制度(以下、企業型DC)は、会社が拠出する「掛金」が確定している企業年金制度です。
- 企業が運用するのではなく、掛金や運用方法は従業員個人に任せるという考え方の制度です。加入者(従業員)が運用の責任を負い、運用結果によって給付額(年金資産)が変動します。