少子高齢化が急速に進行する日本。2020年1月時点で65歳以上の高齢者人口は約3593万人、全体の28.5%を占める「超高齢社会」です。こうしてケアを必要とする高齢者が増える一方、介護業界では労働力の供給が追い付かず、人材不足が深刻さを増しています。

人材不足に苦しむ介護事業者のニーズを捉えたエス・エム・エス

今年8月に(公財)介護労働安定センターが公表した、介護保険サービス事業を行う事業者へのアンケートでは、65%が介護人材(介護職員のほか訪問介護員、看護職員、生活相談員など含む)の不足感を訴えるなど、10年前の47%から明らかに人材不足が進行していることがわかります。

こうした状況下で成長しているのが、人材紹介サービスなどを展開するエス・エム・エス(2175)です。同社は介護・医療分野にターゲットを絞った人材紹介サービスを展開しており、2003年の創業以来、ほぼ毎年売上高と経常利益を伸ばし続けています。

2008年3月のマザーズ上場直後に80円程度(調整後終値)だった株価は、この10月に終値で一時3300円台を突破。実に40倍超となりました(2011年12月9日に東証一部に市場変更)。

インターネットの普及と高齢化という2つの波に乗ったことが成長の理由ですが、今後も高齢化が続くなか、エス・エム・エスは高成長を続けることができるでしょうか。まずは、その事業内容を確認してみましょう。