4つの事業分野と売上の構成比
①キャリア分野
介護・医療系の人材紹介サービスを展開しており、「カイゴジョブエージェント」や「ナース人材バンク」など、職種ごとに細かく特化していることが特徴です。求人サイトから登録した求職者と人材を求める介護事業者・医療機関とのマッチングを図るエージェント方式のビジネスと、求人広告サイトで応募数に応じた手数料を事業者から得るビジネスとがあります。2021年3月期第1四半期の売上高は80.9億円(売上高シェア76.8%)と、最もウエイトの高いセグメントです。
②介護事業者分野
介護事業者向けのクラウド型経営支援ソフト「カイポケ」を提供しています。国保連への請求(レセプト機能)、会計、職員の勤怠管理、ホームページ作成など、40種以上の機能を搭載。居宅・通所・訪問などそれぞれの介護形態に応じた仕様設計がなされています。同売上高は13.6億円(シェア12.9%)です。
③海外分野
2015年に買収したMIMSグループを基盤に、アジア・オセアニア地域で医療・ヘルスケア分野のキャリアサービスなどを展開しています。日本で培ったノウハウを生かしながら、海外企業の子会社化を積極的に進め、同売上高は8.3億円(シェア7.8%)です。
④事業開発分野
ヘルスケア・シニアライフ領域でICT活用によるサービスを提供しています。健康保険組合向けの保健指導のリモートサービスや、高齢者向けの食事宅配・リフォーム事業者の情報提供などを行っており、同売上高は2.6億円(シェア2.5%)です。
近年の業績と株価
エス・エム・エスの売上高は2018年3月期から2020年3月期まで、266.1億円⇒308.3億円⇒351.4億円と、14〜15%台の高い増加率で推移しています。売上高の伸びが必ずしも利益の伸長につながらない場合もありますが、エス・エム・エスは利益面も好調で、営業利益は40.2億円⇒47.4億円⇒49.4億円、当期純利益も33.6億円⇒42.2億円⇒47.6億円と右肩上がりです。