この先親や自分に介護が必要となった場合、不安に思うことは何でしょうか。
介護が必要な状態になった場合でも、サポートを必要とする度合いはひとそれぞれ。「困りごと」が家庭内で解決できるかどうかも、家族構成(子ども世代と同居・近居かどうか)や、住まいの状態(バリアフリー化の度合いなど)によっても変わってくるでしょう。
今回は、内閣府・厚生労働省の資料などをもとに、「介護のお金」について考えていきます。
「介護する側」が不安を感じていること
さいしょに、公益財団法人生命保険文化センターの「生活保障に関する調査 令和元年(2019)年度」から、介護する側が何を不安に思っているのか、をみていきましょう。
この調査結果によると「親などを介護する場合に、不安があるかどうか」の質問に対して、「何らかの不安を感じる」と答えた人は80.9%に上りました。
その不安の具体的な内容として、以下のようなことが挙がっています。(複数回答)
1位 自分の肉体的・精神的負担…66.7%
2位 自分の時間が拘束される…57.9%
3位 自分の経済的負担…52.4%
4位 介護サービスの費用が分からない…50.2%
5位 公的介護保険だけでは不十分…49.0%
6位 介護がいつまで続くかわからない…48.1%
3位~5位には、お金に関することがランクインしていますね。筆者は6位の「介護がいつまで続くか分からない」に着目しました。必要となる期間に個人差がある、介護特有の「見通しの立ちにくさ」を如実に表すものではないかと思います。
【参考】
「親などを介護する場合に不安なことは?」公益財団法人生命保険文化センター