老後を見据えて40代夫婦がやめたこと・はじめたこと

先述の「生活保障に関する調査」においても、老後生活の充実を重視しているのは50代・60代が多く、40代はまだまだ子どもの教育や進学・資格取得などに重きをおいている傾向にあります。まだまだ老後は先と感じている40代、老後を見据えて今どんな行動をしているのでしょうか。

【やめたこと】

「外での飲み会。年齢もあって若干多めに出さなければならず、一度につき1万円以上の出費が月2~3回ありました。コロナ禍をきっかけに家飲みにシフトし、かなりの節約に。妻とも話し合い、この額を老後分の積み立て貯金に回すことにしました」(41歳男性)

「ちょっと負担に感じていたママ友付き合いをフェードアウト。乗り気ではないランチ会などの出費も減り、気持ちもラクに。ママ友とお茶する時間があったら、パートしてお金を貯めようと思って仕事を探しているところです」(44歳女性)

コロナ禍をきっかけに、人付き合いや家での過ごし方にも大きな変化が生まれました。なかなか自分からは変えられなかった人間関係やそれに伴う出費も、実はそれほど重要ではなかったことに気づいた人も多いようです。大切な人とのつながりは大切にしたいですが、お金と時間の無駄遣いを減らして貯蓄が増やせればこの上ないことですね。

【はじめたこと】

「夫と老後資金の計算をしてみたら、かなりきびしいことが発覚し、iDeCoをはじめました。60歳まで引き出せないので強制的に貯められますし、節税にもなりますしね」(46歳女性)

「iDeCo」とは確定型拠出年金といって、任意加入の私的年金です。20~60歳未満のすべての方が加入でき、自分で掛金を拠出し、運用方法を選べます。給付の受け取りは原則60歳にならないとできません。掛金・運用益・給付を受けるときに税制上の優遇措置が得られるため、今注目を集めている貯蓄方法です。そのほか、2018年に始まった「つみたてNISA」も老後資金の準備方法として人気があります。