日韓関係悪化で下り坂の業績にコロナが追い打ち
韓国人による日本旅行が収益源のハナツアーJですが、ここ2、3年は日韓関係が冷え込み、韓国人の日本ボイコット運動によって訪日観光客は激減。
そこに追い打ちをかけたのがコロナです。日韓の両方において外出自粛・規制が敷かれ、旅行客はほとんどいなくなってしまいました。日韓関係の悪化、コロナの感染拡大というダブルパンチを受けたハナツアーJは生き残ることができるのでしょうか。
まず、2017年12月期から2019年12月期の業績を見ていきましょう。売上高は79.3億円⇒78.9億円⇒65.9億円と下降しており、2020年度は第2四半期の段階で累計わずか7億円です。
売上高同様に利益面も不調です。営業利益は17.6億円⇒9.2億円⇒2.7億円と大幅減少が続き、今年度は第1、第2四半期ともに赤字を記録しています。
同様に当期純利益も12.8億円⇒5.6億円⇒▲7.7億円と、昨年度の段階で赤字を記録し、今年度は第2四半期の段階で累計▲16.5億円の赤字です。このように売上高、利益ともにピークは2017年度で、それ以降は業績が悪化しています。
2017年度までは韓国からの訪日観光客の継続的な増加が追い風となり、業績は伸び続けました。しかし2018年度には売上高の伸びが止まり、利益は大幅に減少。
韓国からの訪日観光客は2018年がピークですが、ハナツアーJでは台風によって関西国際空港が数日間閉鎖した影響を大きく被ったようです。また、2017年度までの伸びを背景に人員を拡大したことによって、人件費が利益を圧迫したことも業績悪化の一因と考えられます。